【再掲載】vol.6『超現代語訳 幕末物語』を読んで(前編)


以前、この『超現代語訳 幕末物語』を読んで、幕末前半の主な登場人物をまとめたのだが、ようやく時代が幕末に及んできたので、ここに再掲載しておこう。この記事をチラチラ確認しながら進むと分かりやすいかもよ、と自分にアドバイス。

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前作に続き、とても読みやすくサラサラと読破はできたものの、やはり幕末の混乱模様は複雑で難しかった。。西郷隆盛、坂本龍馬、勝海舟あたりは、顔も浮かぶからイメージしやすいのだけど、その他の方々は、ちょっと。。ねえ。


なので、登場人物についての基礎知識を頭に入れてから、改めてもう一回読み直そうかと思う。たぶんその方が、この本をちゃんと楽しめるはず。つまり今回は正直ちょっと楽しくなかった。だってイメージの湧かない登場人物ばっかなんだもん。というわけで、とりあえず今回は、下記に勉強不足だった目ぼしい人物についてググったメモを残しておくことで一回退散しまして、おととい出直して参ります。引くべき時は潔く引くべし!(これが後世に伝わる「vol.6の退き口」と言う、、わない)



阿部 正弘 あべ まさひろ(老中首座)

ペリー黒船来航でテンパり、身分に関係なく、広く意見を募集することで優秀な人材(勝海舟とか)を発掘《安政の改革》するも、そのせいで幕府の権威が弱まって、誰でも政治に口出せるムードを作ってしまった人だったらしい。失敗先生か。でも一方で、素晴らしい調整型リーダーだったとの評価も高い。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/阿部正弘



堀田 正睦 ほった まさよし(老中首座)

↑ の阿部のライバルで、阿部がアメリカのみならずイギリスやロシアとも次々と和親条約を結ぶハメになってしまった批判への「風よけ」として、老中首座に置いた人(阿部やなやつw)。ハリスに口説かれ通商条約を結ぶため、天皇の勅許を得るアイデアに走るが、攘夷派の水戸徳川斉昭公に反対され失敗し、失脚。井伊直弼にその地位を奪われたんと。

https://bs.tbs.co.jp/no2/67.html



徳川 斉昭 とくがわ なりあき(水戸藩9代藩主)

御三家水戸藩、水戸黄門の子孫。外国嫌いの超攘夷派で、ペリー来航の後に大砲とか軍艦とかめっちゃ寄付するも、↑ の堀田とか開国派と対立。てか次の将軍誰にするよ問題で、実子である「一橋慶喜」を推すが、井伊直弼に負けて安政の大獄で永久謹慎。(次の将軍は直弼が推した紀州藩主・徳川慶福に)てゆーか、もう竹中直人にしか見えんw

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/徳川斉昭



松平 春嶽 まつだいら しゅんがく(福井藩16代藩主)

本名は慶永。11家斉の弟の8男。水戸の斉昭とつるんで将軍継嗣問題で一橋慶喜を推したせいで、安政の大獄により斉昭もろとも謹慎処分を受ける。が、後に許されて復活。反省したのか、元は攘夷派だったはずが開国派にコロッと鞍替えし、公武合体派を目指す幕府と朝廷の間を調整。戊辰戦争時は徳川家擁護に尽力したくせに、新政府でも重役を務めたコウモリ野郎(私見)である。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/松平春嶽



一橋 慶喜 ひとつばし よしのぶ(一橋家当主)

水戸の斉昭の七男。御三家から御三卿の養子になって家督を継いだ異例のパターン。美男子で聡明だったため他方から次期将軍にと担ぎ上げられるが、結局14thは幼い家茂に決定。井伊直弼から謹慎処分を受けるも、後に復活し「最後の将軍」となる。斉昭の嫌な性格を少しも受け継がなかったのは素晴らしい。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/徳川慶喜



島津 斉彬 しまず なりあきら(薩摩藩11代藩主)

言わずと知れてるので細かくは割愛。外国式の大砲とか軍艦とか見よう見まねで作っちゃう薩摩のイノベーションCEO。有力者だったのに肝心な時にコロッと死ぬ。故に毒殺説もあり。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/島津斉彬



西郷 隆盛 さいごう たかもり(薩摩藩士)

みんなのヒーロー西郷どん。敬愛する島津斉彬の急死がショックのあまり入水自殺するが、蘇生され奄美大島にしばし幽閉。その後、復帰するも斉彬の弟である島津久光に「アンタは斉彬様には遠く及ばんでごわす」と言って怒りを買い、また島流しにされたりと休みがち。しかし、そのカリスマ性とリーダーシップは幕末志士の中でも随一。持ってるね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/西郷隆盛



大久保 利通 おおくぼ としみち(薩摩藩士)

西郷どんの幼馴染。島津斉彬ボス亡き後、後継の島津久光の参謀となり、暴走しそうになる過激な志士たちを諌め束ねたり、西郷どんの復活などに尽力。冷静すぎて冷酷とも言われる面があるが、維新後にも新政府内でいろいろ活躍するクレバーな男。泰造も似てるなあw

https://www.touken-world.jp/tips/72574/



天璋院 篤姫 てんしょういん あつひめ(13th家定御台所)

13th家定に「次は一橋慶喜に」と言わせるために嫁がされた薩摩のスパイ。のはずが家定に情が移ったのか役目を果たさず、徳川家を守るスタンスに変更。なかなかの女性キーマンとして幕末に立ち振る舞い、あくまでも徳川家のために尽くした。明治維新後は、自分の所持金を切り詰めてでも元大奥関係者の就職・縁組に奔走していた。そのため、死後に確認された所持金は3円(現在の6万円ほど)しかなかったという。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/天璋院



井伊 直弼 いい なおすけ(大老)

大老という将軍に次ぐ最高権力を駆使して、朝廷の許可なきままアメリカとの通商条約調印を断行。将軍継嗣問題も紀州の慶福(家茂)として決着を付け、一橋派を退ける。失墜した幕府の権威を取り戻すべく「安政の大獄」で幕府に楯突くものを片っ端から処罰し、多方面から恨みを買って桜田門外にて暗殺されてしまう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/井伊直弼



吉田 松陰 よしだ しょういん(長州藩士)

「高杉晋作」や「伊藤博文」など、数多の俊英を輩出した私塾「松下村塾」の指導者として知られる人物。安政の大獄により捕縛され、29歳という若さで死罪に処される。しかし、彼の志は塾生達に引き継がれ、討幕や維新の原動力となったスーパーカリスマ先生であった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/吉田松陰



安藤 信正 あんどう のぶまさ(若年寄→老中)

水戸浪士に井伊直弼を殺されて老中に。直弼まだ死んでない説、で時間稼ぎしたり、公武合体で和宮ちゃんと14代家茂くんをくっつけたり、外国との貿易で生まれた金貨流出や、物価高騰などの問題解決に奮闘する。も、坂下門外で水戸浪士に背中を切りつけられ、武士の恥ってことで失脚。カワイソス。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/安藤信正



岩倉 具視 いわくら ともみ(公卿)

「天才の策士」とも称された公卿。堀田正睦が孝明天皇にフラれたのはこいつの罠のせい。幕府の公武合体のため「和宮」と家茂の婚姻に尽力する代わり、幕府に厳しい条件を課すことで、朝廷と江戸幕府の力関係を一転させることに成功。尊皇攘夷派から反感を買い、隠居へ追い込まれるが、復活して大久保利通と協力し「大政奉還」を行い、明治政府の立役者となる。

https://www.touken-world.jp/history/history-important-word/iwakura-tomomi/




。。。てかさー、登場人物多すぎ!

まだ坂本龍馬も勝海舟も出てないし。。ちょっと疲れたので、ここで一回区切りまして続きはまた、とします。けど地味にコツコツ調べた甲斐あって、幕末前半の開国する、しないで起きた混乱の流れは、だいたい理解できた気がする。後半はいよいよ武力衝突か。大河ドラマ『西郷どん』でも見てからにしようかな。。

一般社団法人 江戸町人文化芸術研究所

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