vol.99 「生麦事件」について(後編)2025.01.19 20:10さて、シャレにならない生麦事件のその後であります。できればズルズル引き伸ばして、まだ書きたくなかったのですが、イギリス公使のニールさんがそうは許してくれませんで。嫌々ながら筆を執りますけれど、この頃の幕府と同じく、かなりのダルさであります。だいたいね、こんなこじれにこじれた案件を...
vol.98 「松平容保の奮闘」について2025.01.14 20:20文久3年は、実に様々なことが同時進行で絡み合うから本当にややこしや〜。いっそもう純然たるカオスならば、ぐちゃぐちゃしてても「あーそうゆうチャンプルーなのね」で飲み込めるのだが、江戸風なんだか京風なんだかどっちつかずの出汁の中に、薩摩芋と、長州の海産物と、土佐の文旦が入り乱れてて、...
vol.97 「清河八郎の嘘」について2025.01.09 20:30世の中いろんな嘘がありますが、この清河八郎さんとやらの嘘は、揺れる幕末でなかなかの効果を発揮したようで。一個人のついた嘘が、一国の運命に影響を及ぼすたぁ、ある意味それは偉業なのかもしれない。普段つまらん嘘ばかりついてる私としては、そんな歴史に残るほどの嘘ならむしろ言ってみたい、と...
vol.96 「和宮降嫁と家茂上洛」について2025.01.04 20:10新年あけましておめでとうございます。私しか読者のいないブログですが、昨年中は大変お世話になりました(私に)。今年も何卒よろしくお願い申し上げます(私を)。はい了解です、こちらこそよろしくお願いします。ってことで、2025年もこんな感じの一人芝居を続けながら、幕末についてまとめを作...
vol.95 「江戸の瀬」について2024.12.29 20:20「瀬」という言葉は、「川の流れが浅く、歩いて渡れる場所」または「川の流れが急な場所」もしくは「物事に出会う時」などを指す意味を持つと言う。流れが早いのかい? 遅いのかい? 結局どっちなんだい? と聞きたくなるが、まあ普通の感覚からすると、流れが早い方を連想しますわな。故に「年の瀬...
vol.94 「麻疹大流行」について2024.12.24 20:30さて、ここで政局のゴタゴタから一度離れ、こんな幕末を江戸っ子たちがどのように過ごしていたか見てみよう。だって「江戸町人文化芸術研究所」ですからね。しばらく忘れてましたけど。⚫︎ 麻疹の大流行1862(文久2年)は、江戸市民にとって不穏な空気に包まれた年であった。その年は正月以来雨...
vol.93 「生麦事件」について(前編)2024.12.19 20:40文久の改革を成功させ、ご満悦で京都へと帰る久光っちゃん。まさに大願成就の凱旋パレード。ところが、そこに思わぬ邪魔者が。ええい無礼な異国人め、余が直々に成敗してくれる!って感じの絵ですね ↑ これは。見てくださいこのヒーロー感たっぷりの凛々しい顔を。本当のところは ↓ こうだったく...
vol.92 「文久の改革」について2024.12.14 20:10遣欧使節のサムライ団が、パリの街で悪目立ちし、おフランス人達からジロジロ見ぃされていた頃、薩摩の「国父」島津久光っちゃんが兵を率いて京に上る。兄・斉彬の遺志を継ぎ、兄の果たせなかった率兵上京を敢行し、朝廷から勅使を出させることで幕政改革を推し進めようと図ったのだ。つーか、自分を幕...
vol.91 「遣欧使節団」について2024.12.09 20:00えーっと。「遣隋使」は知ってますよ、小野妹子でしょ。白紙に戻そう「遣唐使」だって分かります。その2つはアホみたいに暗記させられましたからね。だけど、何この「遣欧使(けんおうし)」って。初耳なんですけど。ほら〜また習ってないこと出てきた〜。なんで授業でちゃんと教えないわけ? なんで...
vol.90 「暗殺ブーム」について2024.12.04 20:25さあ、さあ、血生臭くなってきました。あ、安政の大獄あたりからとっくにでしたかね。いや〜しかし、当時の武士たちは銃ではなく刀を使うからスリリングで面白い(不謹慎)。暗殺するなら遠くから銃で撃てば良いものを、わざわざ刀で襲いかかるから無駄に死傷者を出す。おまけに未遂の時もあったりで。...
vol.89 「寺田屋騒動」について2024.11.29 20:00さあ「坂下門外の変」から始まり、激動の文久2年がいよいよ幕を開ける。中でも、特に際立つのが、薩摩同士で斬り合いなった「寺田屋騒動」である。ないごて、ないごて、こげなこつになったんか、、その経緯ばまとめてみよらんせ。
vol.88 「桜田事変その後」について2024.11.24 20:15⚫︎ 井伊直弼生存説(無理筋)直弼サマが殺されちゃって、さあ大変!どどどどうしよう、なのはその朝、先に登城して大老の到着を待っていた幕臣たち。とりあえず直弼サマのご遺体と首は回収されて彦根藩邸で布団かぶってるけど、大老が暗殺されたらと知れたらエラいこっちゃやで。幸い雪の早朝だった...